2009年1月23日金曜日

所有→利用




年が明けて、何とか自宅の買い手も決まって、あわただしさも一段落しつつある。


1999年に日本経済新聞社から出版された本に、「所有から利用へ—日本経済新世紀」という本があるのだけど、なかなか参考になる経済やライフスタイルの予測が書かれている。




少子高齢化、資産デフレが進行するもとでは住宅を所有する意義も薄れつつある。それぞれのライフスタイルに応じて住宅を借り替えていく方向に変わりつつある。価値観は写真のポジとネガのように逆転さえし始めている。これらは言ってみれば、「所有」することから「利用」することへの流れである。


〜中 略〜


こうして「所有(所有権)」から「利用(使用権)」への変化が進むにつれて、住宅の住み替えに象徴されるように、他の優れた資源やノウハウを借りて「利用」すること、すなわち「レンタル」が21世紀の中心的な思想になっていこう。「所有」に含まれていた無駄な部分が、「レンタル」によって解消されていくことになるのだ。





もちろん、ひとつの予測的意見に過ぎないともとれるけれど、最近脚光をあびているブランドバックを始めとしたレンタル。さらには会社経営においても、資産価値が低下していくデフレの時代には、どれだけ資産を所有しているかではなく、限られた期間に人・モノ・カネをどれだけ有効に「利用」できるかで優劣が決まる傾向がある。

過剰な所有が企業を苦しめていることを考えると、おぼろげながらも新しい時代にどう生きていくかの指針が見えてくるような気がする・・。