2009年3月21日土曜日
捲土重来
かの老子は、「早く出たものは早く終わる。遅く出たものは遅く終わる。」と云っている。
徳川経済史を専門にしていた大石慎三郎教授も同じようなことを何かで書かれていた。
「権力というものは、それが確立するまでに30年かかると30年で滅びる。50年かかると50年で滅びる。」
つまり、性急に大きくした組織ほど崩壊するのも早いということだろう。
バランスが崩れると大いなる力が働くし、バランスの崩れ方が激しければ激しいほど戻しの力も激しくなる。
それは振り子のようなものであり、大きな振りの後には一番下に戻そうとする力がより強く働くことになる。
捲土重来 (けんどちょうらい)という言葉があるように、すべては流転するのが自然の摂理にかなっているということだろうか‥。
無抵抗
スコップで雪山をザクザクと掘り起こしていた。
覆われた雪は1METER位あった。
何度も何度も雪山に足が埋まる。
しかし、足の力を抜いて、抵抗しないようにすれば足を痛めることはない。
力を入れるのではなく抜く。
自然には逆らわないし、逆らえない。
自然無為という言葉が脳裏を過ぎっていった。
2009年2月15日日曜日
剪定格言
樹形は自然から学べ
野すかしから始めよ
どのような樹形にするかが決まったら、不要な枯れ枝、大枝、中枝を切りあがり、上から頂枝(シン)を決め切り下がる。
上は強く下は軽く
木は上へ上へと伸びてゆく物なので、上の方は強目に切り、下の方に向かって、次第に軽くすると、木全体に日当たりや風通しも良くなり、病害虫の予防にもなる。
迷ったときの枯れ枝
何年も手入れしない木で、どこから手をつけようかと迷ったときは、まず枯れ枝を抜く。
切り方・・・枯れ枝が見えたら太いところまでたどって切る。
注意・・・枯れ枝の中にはその枝が樹木の形を作っている事があるのでその枝を残す。
枝先は自然に折れたように見せる・・・盆栽のジン(見えないところにハサミの切り目、ノコ目を入れ折る)
枝先は浅からず、深からず
外芽の上、平行に3〜5mm
浅いと・・・不定芽出る
深いと・・・芽をつぶす
視線より上は切り口を上、下は下
大きな枝の切り戻しや枝すかしの時、切り口が視線から見えないように
大葉ものは葉をすく
枝をいじめたら根もいじめよ
枝葉を強く吸ったら葉から十分に蒸散されなくなり、又、根は自分で水分の吸収の調節をしないで余った水分は根や幹に残り、腐って木を枯らす。
シラカバ・・・肌がデコボコ
ウメは裸で登れ
幹に近い部分に空間があるようにウメは短枝に実をつけるのでたくさん残す。
バラはヤゴを残せ
2009年1月23日金曜日
所有→利用
年が明けて、何とか自宅の買い手も決まって、あわただしさも一段落しつつある。
1999年に日本経済新聞社から出版された本に、「所有から利用へ—日本経済新世紀」という本があるのだけど、なかなか参考になる経済やライフスタイルの予測が書かれている。
少子高齢化、資産デフレが進行するもとでは住宅を所有する意義も薄れつつある。それぞれのライフスタイルに応じて住宅を借り替えていく方向に変わりつつある。価値観は写真のポジとネガのように逆転さえし始めている。これらは言ってみれば、「所有」することから「利用」することへの流れである。
〜中 略〜
こうして「所有(所有権)」から「利用(使用権)」への変化が進むにつれて、住宅の住み替えに象徴されるように、他の優れた資源やノウハウを借りて「利用」すること、すなわち「レンタル」が21世紀の中心的な思想になっていこう。「所有」に含まれていた無駄な部分が、「レンタル」によって解消されていくことになるのだ。
もちろん、ひとつの予測的意見に過ぎないともとれるけれど、最近脚光をあびているブランドバックを始めとしたレンタル。さらには会社経営においても、資産価値が低下していくデフレの時代には、どれだけ資産を所有しているかではなく、限られた期間に人・モノ・カネをどれだけ有効に「利用」できるかで優劣が決まる傾向がある。
過剰な所有が企業を苦しめていることを考えると、おぼろげながらも新しい時代にどう生きていくかの指針が見えてくるような気がする・・。