我あるが故に敵あり。我なければ敵なし。
敵といふは、もと対待(たいたい)の名也。
陰陽水火のごとし。
凡(およ)そ形象あるものは、かならず対するものなり。
我心(わがこころ)に象(かたち)なければ、対するものなし。
対するものなき時は、角(あらそう)ものなし。
是を敵もなく、我もなしと云う。
——「 訳 」——
自分があるから敵がある。自分がなければ敵もない。
勝ちたいとか、どうしようとか、こうしようとか
対立する概念としての自分をいかに消していくか。
争うものがなければ、敵もなく我もなし。
それがなければ、相手は独り相撲になってしまって勝負そのものが成り立たなくなる。
もし、自分が(俺が俺がという感じ)が無ければ、もう常に無敗でいられる。
剣豪の名言『猫之妙術(猫の妙術)』より
相手を攻撃するというのは、その大半が恐怖心からくる自己防衛。
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